おさかなセミナーくしろ2008:深海の世界をのぞく

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独立行政法人水産総合研究センター北海道区水産研究所では関係機関と共に 「おさかなセミナーくしろ2008」“深海の世界をのぞく”を下記のとおり開催します。

セミナーでは、深海の世界の海洋環境、深海の底に棲むいろいろな動物や深海魚の種類と生態、ゲンゲという深海魚の料理法などについて、最新の研究成果をわかりやすく紹介します。


講演会

  • とき:平成19年8月30日(土) 13:30〜16:30
  • ところ:釧路市生涯学習センター「まなぼっと幣舞」2F 多目的ホール
  • 演題と演者:
    1. 「深海の海洋環境」 北海道区水産研究所 小埜恒夫
    2. 「深海の底生動物」 国立科学博物館 藤田敏彦
    3. 「深海魚の生態観察」 北海道区水産研究所 濱津友紀
    4. 「深海にすむ魚類」 高知大学理学部 遠藤広光
    5. 「ゲンゲを食べる工夫」 釧路短期大学 芳賀みづえ

パネル展

  • 平成19年9月2日(火)〜9月15日(月) 釧路市立博物館1Fエントランスホール


「深海の底生動物」よりハダカイワシに群がる クモヒトデ(海洋研究開発機構提供)

 深海といえば、光が届かず、水圧の高い、大変きびしい世界を想像します。子供の頃、発光装置を持つチョウチンアンコウやリュウグウノツカイなどの奇妙な格好をした深海魚が図鑑に定番のように描かれており、深海は宇宙と同じように遠い世界であると漠然と考えていた記憶があります。しかし、調査技術の進歩に伴って、深海の海洋環境やそこに棲む深海魚の生態も次第に明らかにされつつあります。


  「深海にすむ魚類」よりクロアンコウ(遠藤広光提供)       「深海魚の生態観察」よりスケトウダラ(海洋開発機構提供)

 深海魚にも様々な種類があり、中には北海道を代表する重要魚種であるスケトウダラや、最近では高級魚としてなかなか味わうことのできないキチジも含まれています。また、他にも日頃食用としている種類が意外に多いことに気づかされます。
 それでは、深海魚は光の殆ど当たらない、我々からみれば過酷な環境の中で、どんな餌を食べ、どのような生活を営んでいるのでしょうか。 


       「深海魚の生態観察」よりオオサガ(海洋開発機構提供)   
 「ゲンゲを食べる工夫」よりゲンゲの汁もの(芳賀みづえ提供)

 今回のセミナーでは、釧路周辺海域の深海の世界を取り上げ、その海洋環境、深海底に棲む底生動物、深海魚の種類とその生態について、生態写真を紹介しながら最新の研究成果を判りやすく解説します。また、深海魚は食料としての利用が期待されますが、それには料理法の開発が大変重要です。これに関連して、山陰や北陸地方ではノロゲンゲという深海魚が食べられていますが、道東沖の深海に多く生息するシロゲンゲやカンテンゲンゲなどのゲンゲ類の料理法について検討した結果をご紹介します。
  深海の世界にしばし耳を傾けて頂き、その重要性をご理解頂ければ幸いです。

 おさかなセミナーくしろ2008企画・実行委員長
内田 卓志
(水産総合研究センター北海道区水産研究所長)


講演会の模様 

  会場の釧路市生涯学習センター「まなぼっと幣舞」

                入口前の立て看板              受付で配布したパンフレット・ゲンゲ類の下敷き・アンケート

               会場には70名の方が参加             内田おさかなセミナーくしろ企画・実行委員長より挨拶

                   講演者の方々              北海道区水産研究所 小埜恒夫氏(演題:深海の海洋環境)

      国立科学博物館 藤田敏彦氏(演題:深海の底生動物)   北海道区水産研究所 濱津友紀氏(演題:深海魚の生態観察)

      高知大学理学部 遠藤広光氏(演題:深海にすむ魚類)   釧路短期大学 芳賀みづえ氏(演題:ゲンゲを食べる工夫)

          参加者からは活発な質問がありました          ゲンゲのお汁(写真ではよく見えませんがゲンゲの身が入っています)

                 講演会終了後、参加者の方にはゲンゲのお汁を試食いただきました。(大変好評でした )

                             ご聴講いただき誠にありがとうございました。

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