磯で見られる海藻 2)磯に育つ海草と海藻

おさかなセミナーくしろ2001「磯の生き物の科学」より

 スガモやアマモのことを海草といい、これらは基本的に陸上の高等植物と同じ仲間です。海草は花を咲かせ種子をつくるので、種子植物といわれます。海草とは肉眼的大きさの海産大型藻類のことです。一般的にはアオサなどの緑藻、コンブなどの褐藻、フノリなどの紅藻をいいます。海藻には花がなく種子もなく、陸上植物のような根、茎、葉の区別もありません。

 海藻は名前の通り色が分類基準の一つとなっています。海藻は植物なのに緑色のものは多くありません。でも、どの海藻にも緑色の葉緑素という光合成に必要な色素が含まれています。このことはコンブを湯がくと緑色になることからもわかります。コンブは褐藻の仲間で葉緑素のほかに黄色の色素などをもっているため全体として茶色く見えます。紅藻は赤色の色素をもっているので赤く見えます。褐藻や紅藻は各種の色素を持つことによって、比較的深い所でも効率よく光合成を行っています。(名畑)

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