磯で見られる海藻 3)海藻が育つところ

おさかなセミナーくしろ2001「磯の生き物の科学」より

 釧路沿岸の磯には約120種ほどの海藻が見られます。海藻はふつう磯の垂直区分に対応して、水平に帯状に群落をつくっています。高潮線(満潮時の潮位)より上を潮上帯(主に崖)といい、フクロフノリなどが見られます。高潮線と低潮線(干潮時の潮位)の間を潮間帯(主に平磯)と呼んでいて、マツモ、クロハギンナンソウ、ナガコンブ、アナアオサ、スガモなどが見られます。低潮線より下は潮下帯(主に外海)といい、ナガコンブ、クシベニヒバ、ウガノモク、アナメなどが見られます。磯の海藻が帯状分布をする要因には、干潮時の乾燥や高水温に対する抵抗力のほか、光に対する要求量、ウニなど植食動物との関係、海藻間の着生の場をめぐる関係などがあります。

 育つ海藻種の特徴によって、日本沿岸は5区域に分けられています。この区分けは海流の影響を強く受けています。釧路沿岸は沖に水温や塩分が低い親潮という寒流が流れているので、コンブ類など大型の褐藻雅多いことが特徴です。(名畑)

※図中の「クシベニホバ」は「クシベニヒバ」の誤りです。

←前のページへ   次のページへ→

おさかなセミナーくしろ2001:磯の生き物の科学 海藻・ウニ・カニから見てへ|おさかなセミナーくしろへ|ホーム