![]() おさかなセミナーくしろ2001「磯の生き物の科学」より 北海道で漁獲されているウニの代表選手は、棘が短くて馬糞のような外見のエゾバフンウニと棘が長く色が黒いキタムラサキウニの2種類です。エゾバフンウニは北海道沿岸に広く分布しますが、オホーツクから太平洋沿岸に多く見られます。これに対しキタムラサキウニは日本海沿岸に多く見られ、エゾバフンウニより高い水温を好むようです。 北海道は全国のウニ生産量の40〜50%を占める一大産地ですが、1990年以降大きく減産しました。減産の理由は不明ですが、最近では人口種苗の放流や積極的な資源管理の成果が現れ、生産量は徐々に増加しています。特に人工種苗放流の伸びはめざましく、近年では7000万個体もの種苗が放流されています。ウニの漁法は、水深の浅い漁場では水メガネで水中を覗いてタモ網で、また、水深がある漁場では潜水や桁曳きで漁獲されています。新しい試みとして、ウニの養殖も行われるようになってきました。(町口) |