おさかなセミナーくしろ2002 砂浜の生き物、貝類より  

 釧路湿原の形成は、今から約2万
年前の最後の氷期・ウルム氷期最盛
期のころから始まったと考えられて
います。その時期の気温は、現在よ
り10度近くも低く、海面は100
mほど低下したため、今日の湿原は
平らな大地となっていました。そし
て大地を流れる川が浸食をすすめ、
現在の河川や谷の原型をつくってい
たようです。          
 その後、ゆっくりと気温が上昇し
たため氷河がとけだし、海面が上昇
して陸地へむかって海がひろがる、
縄文海進がはじまりました。約6千
年前には、最も奥深く海水が入りこ
み、湿原のあたりは海におおわれ、
古釧路湾が形成されています。しか
し、このころを境に気温が徐々に低
下し、陸地が広がる海退へと変わっ
ていきました。こうして約3千年前
に、湿原の東端にシラルトロ湖、塘
路湖、達古武湖の海跡湖を残して今
日の釧路湿原が誕生しています。

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