資源の現状
北海道の現状 2019年6月21日更新
平成29年の本道海面漁業・養殖業の生産量(属地)は91.3万トン(生体重量)と前年に比べ1.2%減少、生産額は2,785億円と前年に比べ5.6%減少。魚種別では、ホタテガイが生産量で28.2万トン(全生産量の31%)、生産額で746億円(全生産額の27%)と最も多い。
「[平成30年度水産業・漁村の動向等に関する年次報告]の概要」(令和元年6月北海道水産林務部)より引用。最新データは北海道水産林務部総務課水産企画グループのページに「北海道水産業・漁村のすがた2019」などとして掲載されます。
資源評価
- 魚種別系群別資源評価(水産庁、水産研究・教育機構「わが国周辺の水産資源の現状を知るために」)
この資源評価は年1回公表しているもので、次回(翌年)の資源評価までの間の海洋環境の変動などにより、資源状況が変化し、評価結果と実態が異なることもありますので、御利用にあたってはその点を御了解の上、御利用願います。 -
資源評価書(北海道周辺海域における主要魚種の資源評価)(北海道立総合研究機構水産研究本部)
北海道周辺海域に分布・来遊する主要魚種について、現状の資源状態、今後の資源動向などを評価しています。 - 国際漁業資源の現況(水産庁、水産研究・教育機構「国際漁業資源の持続的な利用と適切な保存・管理のために」)
まぐろ類、さけ・ます類、鯨類をはじめとした、国際漁業管理機関等で管理される水産資源等に対して、水産庁の委託を受けて水産研究・教育機構が行っている調査の取り組みや資源の状況等を紹介しています。 - 水産庁広報資料パンフレット
- 水産白書
資源変動と海洋環境
親潮の強弱に大きな影響を与えるアリューシャン低気圧の変動には20年周期と50年周期が、千島列島の潮汐変動には18.6年周期が認められています。また、日本海の表面水温には過去100年間で上昇傾向が見られます。このような長期変動が北海道周辺の海洋環境や水産資源の変動に影響していると考えられています。しかし、広域な海洋環境と地域の水産資源変動の間には、水温・海流・餌生物であるプランクトンや魚種間の生態的関係の変化のみならず、漁獲などの人為的影響も加わり、非常に複雑な過程があると考えられます(図1)。
水産資源の管理には、これらの過程の理解をすすめ、より良い資源管理を目指すことや、突然の資源変動への説明を充実させることが望まれます。ここでは、下記の事業に関する現在の知見を紹介します。
- 資源変動要因(水産庁、水産研究・教育機構「わが国周辺の水産資源の現状を知るために」)
海洋環境等による水産資源の変動機構の解明のための調査・研究を行い、水産資源の適切な管理に資する資源評価の精度向上を図ることを目的としています。
特にTAC(漁獲可能量)対象魚種等について、海洋環境の変動がどのようにこれらの資源に影響を与えるのか調査船調査、飼育実験や海洋モデルを用いた解析等により調査・研究し、資源変動に関する知見の充実を図り、資源変動メカニズムの解明及び中長期的な資源変動を明らかにすることにより、海洋環境の変化に応じた資源変動を考慮した精度の高い資源評価に繋げることを目指します。